「何か忘れている気がするんだけど・・・」
「大事なことだったような・・・」
「まっ、いいか。」
「今、幸せだし。」
王子様とめでたく結ばれたシンデレラは、
有頂天になり、魔女との大事な約束をすっかり忘れていました。
その頃、魔女は・・・
「シンデレラ遅いなー」
「もう約束の日は、とっくに過ぎているんだけど。」
実はシンデレラは、お城の舞踏会へ行く前に、魔女と約束を交わしていました。
その約束とは・・・
「シンデレラよ。もし王子様と上手く行ったら、
私にイケメンの家臣を紹介してちょうだい♪」
「合コンの設定もよろしく。」
「オッケー」とシンデレラ。
しかしすっかり魔女との約束を忘れたシンデレラは、
王子様と、毎日楽しく過ごしていたのです。
心の広い魔女も、さすがに待ちくたびれました。
「あのバカ娘!まさか忘れているのではあるまいな」
「それならこっちにも考えがある!」
王子様と言えば、将来は国王です。
モテないわけがありません。
モテモテの王子様は、つい浮気をしてしまいました。
そうです。魔女の魔法は、王子様を誘惑することでした。
そしてシンデレラは、王子様と別れることになりました。
シンデレラは、やっと思い出しました。
魔女との大事な約束を。
お世話になった人には、ちゃんとお礼をしましょうね。